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メルクリア~水の都に恋の花束を~ 感想

61Fy4YH5NjL.jpg


 ここ最近、感想主体のブログのはずがどうでもいい日記記事ばかりのせていたので、書かせてもらいました。

 今回は、新ブランド(とはいっても大分前ですが)Heartsさん渾身の第一作、『メルクリア~水の都に恋の花束を~』の感想を書いていきます。構成はこれから買う人向けの全体感想→既にプレイ済みの方向けの個別感想となっているので注意してください。

 もちろん、ネタバレ注意でお願いいたします。


 【espliaのよくわかるあらすじ】

 
 主人公他、ヒロイン二名と悪友が登校中「光る水溜り」に落ち、魔法万歳の異世界へ召喚されてしまう。
 このままでは仕方がないので、異世界で暮らす術を模索しながら帰る方法を探すため、彼らは学園に通うことになるが――?

 という感じでしょうか。(アバウト過ぎる)



 全体感想。

 何よりもまず気になったのは絵ですね。
 『水夏』、『うたてめぐり』、『シークレットゲーム』などでも見られるように、明らかに女性キャラしか書いたことがない絵師さんがメインを張っていて、これはやっぱり評価が下がります。オヤジキャラも書けてなんぼ、故にこその「絵師」ではないかと、いうのが持論なので。まぁ、・・・逆にいえば、

 女の子は総じて可愛いわけですが。(え)

meruclear_01.jpg



 主人公に関しては実にテンプレな感じの好青年で、一途。プレイヤーを苛立たせる鈍感属性もそれほどない上、世界観に対していちいち何度も単語を聞き返したりしないのは高評価。悪ぶって話が進まなくなることもない順応性もなかなかです。
 何より付き合い始めからシナリオの終わりまで、きっちりヒロインを愛しきる姿勢や良し、というところでしょうか。


 世界観や背景はすごく綺麗で、『メルクリア』の一つの見所といえるでしょう。

meruclear_03.jpg


melclear_010.jpg



 ただ、世界観はそのままイタリアのヴェネツィアをモチーフにしているので正直新鮮味、という観点では一概に諸手は挙げられません。コミックの『AQUA』『ARIA』シリーズが大好物な人にはちょっと物足りない、といった印象を与えそうです。


 登場キャラ。主にヒロインに関しては、良くある「テンプレ」(ツンデレやS女など)を集合したような素朴な印象を拭えません
 ただ、驚く要素がないことは、逆に足場の安定感に似たバランスを良さを引き出してくれる利点もあるので、その点は奇想天外なゲームに疲れた人や、そもそもこういったゲームをやったことのない人には優しい作りになっているように見受けられる側面も考慮するべきでしょう。

 ただ声優を雇っているのに「声が出ないキャラ」(最終的には喋りますが)起用するのはなかなか珍しい試みではないでしょうか。筆談を白紙のスケッチブックの一枚絵で手抜きせず、すべて違った立ち絵にしている点は製作者の根気と愛情が垣間見えます

meruclear_05.jpg



 立ち絵で思い出しましたが、夜の場面では全キャラの色彩をしっかり映える形に変えている点も見逃せません。こういった丁寧な作りこみには頭が下がります


 BGMは全体的にしっとりとしたヴァイオリン系の曲が多めで、実に作風とマッチしています。突出した個性がないのが残念ですが、耳障りな曲がない時点で十分評価に値するレベルであることは疑いないでしょう

 他、設定などで気になった点は列挙すると、

 1、メルクリア世界の人間がほとんど水の上を歩け、杖で飛べる前提があるのに、あそこまで陸上の交通網が整備されているのかということ。

 これは、もともと異世界から人が訪れることが前提の都市なのか、それともどこかの誰かが建造した都市をそのまま王都に流用したのかそのあたりにまでシナリオが言及していないのはもったいないかなぁと。
 まぁ単純に「そういう世界観」で、更にゴツゴツした石畳とかあったらいいよね? というスタッフの趣味で納まる程度の問題でしかありませんが


 2、一般人である主人公達が魔法を習得する経過観察があっさりしすぎていること。

 これは若干手抜きと思われても反論できないレベルで、特に男関連がいかにもお粗末な扱いです。特に主人公の片割れたる親友は、会話や演技がたまらなく面白いのに「頑張ったのでした」で終わらせてしまうのはもったいない。百歩譲って、例えそれが蛇足だとしても、せめて主人公が努力している描写をもう少し増やすと良かったです。


 3、似たような言語体系。イタリアの都市に似た部分が多すぎること。魔法はあっても科学はなく、世界に物理法則を担う「電磁力」が存在しないことなど、論理的ないし科学的見地で異世界を見聞しようとする本編当初の姿勢は個人的に大変無粋で(え)好きだったのですが、それ以上の発展がなかったこと。

 魔法が主要の世界で、幽霊だって出る。なんて時点で、


 理論も論理もあるか!


 という意見は実に最もですが、こじ付けでもいいから何かしらの「理屈」が物語を深める要素として私は欲しかった、というのが本音です。



 などなど、結構細かく気になる点が挙げられるでしょうが、捉えようよっては本編に関わり(色恋沙汰を主として)が薄い部分なので、瑣末と切り捨てられるレベルと割り切ってしまえばこっちのものでしょう


 総評。


 まさに、「THE初心者様御用達」という出来栄え、これにつきます。


 背景、世界観共に実に美しく、丁寧につくられています。キャラの心も見た目も麗しいく、若干ヘビーな展開(人の生き死になど)はあっても、ヒロインとのハッピーエンドが約束されるシナリオ
 驚天動地の設定や世界観、人のリアルな汚さや激しいバトルなどを好む人たちには「ヌルイゲーム」と評価されるでしょうが、むしろそういったゲームばかりにのめり込み、癒しを忘れてしまった貴方にこそ、ぜひともやってもらいたい。そう思わせられるゲームでした。



 以下は個別ルート感想なので、既にプレイしている方のみ一読くだされれば幸いです。
 (下にある「read more」のボタンを押していただくと続きが出ます


 読了お疲れ様です。


meruclear_02.jpg


 メアルートのみ、贔屓で雑感。


 序盤や、異世界に来て間もない頃は若干のストレスを覚えましたが、メアと恋人になるまでの過程は実によかった。普段の生活からナヨナヨした印象を受ける主人公の男らしさが存分にアピールが出来ていましたし。


 ただもうちょっと「メルクリア」の情報を小出しにして、プレイヤー自身に「考える余地」を与えたほうがシナリオの幅や、終盤への驚きが増したように思えます
 まぁ、考察するようなゲームジャンルでもありませんし、ジワジワ終焉が近づいてくる感覚も嫌いではないですが。


 お互いがどうしようもなく好きあっているのが文中から臭ってくるので、いちいち「フラれたりするのか」などと、ドキドキするようなことはなかったのですが、メルクリアになるまでの一ヶ月、「精一杯いちゃいちゃしよう!」(若干不謹慎っぽく見えるなぁ・・・)という決意が痛いくらい現われたいい文章でした。
 特に兄貴の涙脆さと格好良さはなかなか素晴らしく、読んでいてこっちの息がつまりそうになる場面も。


 ただ、「だから」というべきでしょうか。
 最後は世界樹を育てて都を花で満たし、メルクリアの役割を終わらせる。この論法はよくわかるし、異世界から来たという主人公の設定を生かすために良いアイディアだとも思います。
 しかしあの感動的な離別シーンのすぐ後に挿入されるべきシナリオではなかったような気がします。

 リアと水の女神メルクリアの関係は、言わずもがな、まさしく『メルクリア』という作品の肝。

 具体的に言えば、一回目のリアルートはメルクリアになった時点で終了し、全ルートをクリアした後に、それぞれのヒロインのシナリオを踏襲したうえで、トゥルールートとして『救出編』をじっくり書いたほうが、「救う」というカタルシスをプレイヤーにもっと与えられたように思います。
 他のキャラがおまけのような扱いにならないで済む利点もありますし。
 

 ただ周回前提という不親切な設計は、いわば相当シナリオに自信がないとできない仕組みですからね、一個のキャラ主体ゲームに求めるには酷な事かもしれませんが、それだけのシナリオだっただけにもったいない。これにつきます。



 完全に読了された方、改めましてお疲れ様でした。
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○2010/10/04○
おお、なんかパッケージの絵だけは見た事があるような・・・。
自分は完全にスルーしてましたねww
記事読んで若干プレイしたくなったかもww
[ 編集 ]
○2010/10/05○
>記事読んで若干プレイしたくなったかもww

こういう感想書いてもらうと本当に励みになります。ありがとうございます。

メルクリアお勧めですよ。パッケージ中央のキャラ以外はなんとなくサブの扱いを受けていますが、シナリオはなかなか涙腺にくるものがありますし。

特にお勧めは・・・、まぁ、記事に使ってる画像でわかっちゃいますよねぇ・・・。ビバ無口っ娘。
[ 編集 ]
○2013/10/13○
このコメントは管理者の承認待ちです
[ 編集 ]
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