espliaのちょっとだけ時代遅れ。

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狗牙断ちの劍-刀と鞘の物語-、雑感







今回は印象に残った一文はありません。




富士見ファンタジア文庫刊行、舞阪洸著『狗牙断ちの劍-刀と鞘の物語-』についての雑感を今回は綴っていきます。

espliaのあらすじ

セーラー服に足袋、長刀を携えた漆黒の少女、「修学院 香月(しゅうがくいん かげつ)」は人を喰らう魔「狗牙」を打つ狗牙断ちと呼ばれる存在である。
うっかり彼女を目撃し、秘匿を是とする香月に殺されるはずだった「葛木 駿(かつらぎしゅん)」だったが・・・・・・。


読み終わった印象は「1巻だけでは完結しない上下巻の「上」の部分にあたり、単品では評価に値しない半端もの」といったところでしょうか。



やはり今作で最も気になるのが、第一巻を謳いながらも起承転結の中途までしか物語が描かれない「有料体験版」ともいえる様相に終始していることであるのは間違いありません。
前情報として長編ものであることは、本作が現在刊行されている続刊の数を見れば自明ではありますが、1巻の終わりに


この洋館を舞台とした真の惨劇が繰り広げられるのは、ここからなのだ


という煽りか広告か、読者を馬鹿にしているのか、と疑わずにはいられない一文が用意され、同時に、本編に「なんら特徴的なイベントがないこと」「物語の中心軸がずれていること」を熟知しつつ独白していることに強い不快感を禁じ得ませんでした。


ページ数も他社の文庫から見れば薄く、更に中途に入った「居合ウンチク」やら、「この娘はコスプレイヤーなのだろうか~云々」というライトノベルと知って読んでいる我々にとって白々しい導入などなど、多くの蛇足が随所に垣間見えている中では、筆者の誠心誠意を疑ってしまうのも無理からぬこと、というものであります。


出来上がったプロットから続刊を買わせる区切りをうまく見つける狡猾さを養うのも結構ですが、解答のないクイズ本を買わされる身になっていただきたいものです。



話の内容も、「人に姿を見られてはならない」という前提をもった人物が、日中にセーラー服着て刀を持って闊歩しているという不可解な前提から始まっており、ビジュアルを重視しているのか話を重視しているのかイマイチ検討がつかず。

食欲にまかせて飲食店でドーナツを食い荒らしてみたり、お盆を頭で割ってみたり、どこか歯車がかみ合っていないようなノリ重視の動きが、後半に掛けてのシリアスな展開に影を落としている部分も。


服装に関し、和装を意識しての香月のロングスカートかと思いきや、後に出てくる彼女の師匠「遊眞(あそま)」が短いスカートで登場することを決定打と見ると、「黒髪セーラー服の美少女で刀」という筆者の願望が如実に現れているようで閉口したくなります。

ギャグとシリアスが同居しないとは露にも思いませんが、このやり方は正直言ってバランスが取れていません



キャラクターに関しては、そも主人公に魅力が薄く、恐ろしい化物である狗牙に立ち向かう"非日常"を選択する理由がヒロイン「香月」の色気に絆されたから、というのは擁護の言葉も浮かびません。今後命のやりとりをもって輝くべき主役が「性欲」前提に動いていると知って喜ぶのは果して誰でしょうか。


前述したように本編が中途で途切れている分、キャラクターの内面や日常生活に比重を傾けたのかと思いきや、浮き彫りにされるのは生活感のみで「駿」と「香月」が同居を経てどう心境変化したのかにスポットが当たらないことにも落胆を禁じ得ません。

「エロメイドのご奉仕」の前に用意すべきイベントがあるんじゃないんですかね。


同居生活をいきなり六日目から語りだし、「随分仲良くなりました」で二人の心境を終わらてしまえる内面の掘り下げへのお座なりさには、私個人的にとことん相容れないものを感じました。



狗牙を巡ったシリアスな場面も、敵自体が既存作品の「吸血鬼」と遜色なく、作風相応に捻りのある旨みがありません。

特に戦闘技能の大半が筆者の頭の中にしかない「居合」の知識のみで知識がなkれば当然ついてこれず、主人公も(序盤では)弱いままなので情けなさが目立つばかりのいいとこなし


後編への伏線として「百戦錬磨の狗牙断ちが殺害された!」という煽り文句も、数行ちょろっと紹介された強面が死んだ程度で絶望的になるわけもなく、総じてインパクトと決定打にかける印象が拭えません。


あからさまに睡眠薬で眠らせた犯人が、数ページ後に助けを求めてきたり、それに主人公らがつっこまなかったり、話を簡略化しずぎて意味不明な場面も多くあり、ギャグ、シリアス、合わせてどちらも及第点未満と評するが適当でしょう。無論、第一巻のみの評価として、ですが。



唯一良かったのが、ヒロイン「香月」の情緒不安定気質で、見た目に違わぬクールキャラかと思えば突如錯乱して喚き散らしたり、子供みたいに泣きじゃくってみたり、意外性に満ちていた行動が非常にコミカルで笑みを誘われました。


続巻において主人公の掘り下げがなされれば、もう少し作品の安定感が出るかもしれませんね。



気になった方は上記に留意しつつ、購入を慎重に検討していただければ幸いです。














読了お疲れ様でした。



追記
ついに七日目でギリギリ更新という禁じ手をやってしまったorz
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○2012/01/20○
この作者は駄目だ合わないやと三シリーズぐらい付き合って新作を買うのを止めた。

主人公とヒロインの話の進行と関係ない漫才で尺稼ぎするの止めてもらえませんかねぇと読んでて常々思った。作者が人気がある限り終わらせる気がないとかHPで公言したとか目にして実際2シリーズがイラストレーターを変えて同じような話をぐだぐだやってるの読んで納得した。

終わらない話が読みたい訳じゃないんですっきり終わらせてくれと思った。というわけで個人的な地雷作家の一人。

ちょっとずつリアルが楽になってきたからコメ残し復活。
[ 編集 ]
○2012/01/21○
返信送れて申し訳ない。うひょお、ひっさしぶりのコメ返だぁ。

> この作者は駄目だ合わないやと三シリーズぐらい付き合って新作を買うのを止めた。

むしろよくそこまで付き合ったなぁってのいうのが本音。正直こうまであざとい区切り、どこかで見た設定を弄繰り回しただけのストーリーに金銭を払ってまでつきあいたいもんじゃない・・・・・・。

> 主人公とヒロインの話の進行と関係ない漫才で尺稼ぎするの止めてもらえませんかねぇと読んでて常々思った。

場を和ますためのギャグはあってしかるべきだと思いますけど、目に見えて進行を止めるほどの価値があるかは文章次第、というところ。本編に限って言えば、露骨な尺稼ぎでなく、世界観を壊さない程度にはっちゃけてれば擁護はできたように思います。個人的にはむしろシリアスパートの不可解さに辟易していたクチなので。

>作者が人気がある限り終わらせる気がないとかHPで公言したとか目にして実際2シリーズがイラストレーターを変えて同じような話をぐだぐだやってるの読んで納得した。
> 終わらない話が読みたい訳じゃないんですっきり終わらせてくれと思った。というわけで個人的な地雷作家の一人。

よくこんな作者を雇いつづけるもんだ。
売るのが目的の小説は、どんなにつくろっても真意が裏に見え隠れするもんで、文章技巧、技量云々の前に人を呆れさせる、読み手にも書き手にも得の無い愚行です。せっかく書き始めた小説なわけですから、まず完結を目指してプロットを書くのが定石であるべし。書けば売れるベテラン故の傲慢、といったところでしょうかね。

> ちょっとずつリアルが楽になってきたからコメ残し復活。

古い作品(マイナーな作品)の感想が多めだから、コメントないのはほぼ諦めてます。が、あるからには全力で長ったらしく返信します。よろしく。

ちなみに次の次の次くらいに『ダンガンロンパ』の感想書くかもしれませんのでよろしければ。
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