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狂乱家族日記【壱さつめ】、雑感







貴様の前世はきっと塵虫で、来世は恐らく糞虫だ。
それで現世が泣き虫だったら、最悪の虫が三連続だろう。

笑え。

痛快に笑うがいい。






ファミ通文庫さん刊行日日日(akira)著「狂乱家族日記【壱さつめ】」についての雑感を今回は綴っていきます。

Espliaのあらすじ

かつて世界を滅ぼそうとした「閻禍(えんか)」と呼ばれる何かが、何処かに産み落としたという破壊神の子孫。その候補とされる、三人と二匹と一個のよくわからないものを集め、世界の滅亡を諦めさせるための「家族計画」が開始されようとしていた。

父親役として抜擢された27歳、「乱崎凰火(らんざきおうか)」のお父さんっぷりに、世界の命運は預けられた。


読み終わった感想は「切り口の斬新さと読み物としての面白さはあったが教訓性は薄い作品」といったところでしょうか。



物語の本題である、血のつながり(ついでにいえば種族間)を越えて「家族」を作ろうという作風は、代名詞である作品、『家族計画』を筆頭に大好物なものでしたので、序盤の掴みと基本的な物語の流れにはそれなりに満足がいきました。


約一名くらげ(?)の月香を除き、イロモノな外見の「子供」が多いものの、姿形に囚われず、皆々自己の考えや等身大の倫理に精通している節が垣間見られ、ただインパクトのためだけにキ○ガイを集めていないところは、今後の話の広がりを考慮しても、良い判断と思われます。



またページの都合上、登場人物数が多いため、各キャラクターのバックボーン描写が当然のように薄く、数名を除いて過去が語られない存在もいるにはいましたが、扉絵という文章とは別の要素を使って「何か重大な過去があったんだろうなぁ」と匂わせるような演出が用意されているため物語に想像の余地を生んでいることがうまく機能し、共感性は薄さをうまくカバーしていて、心情が読みとれないことでページを捲る手が止まる、ということがなかった点は評価するべき箇所として挙げられます。



本作における物語の「転機」、優香のいじめ問題という切り込みから、文章量から見ても薄くなりがちな家族間の交流を纏め上げていく構成を含め、全体的に物語運びのうまさが感じられる部分が多かったですね。


中盤こそ、いじめという要素を扱っているだけに重圧感、また悲壮感のある展開が目立ちますが、終盤の「茶番劇」を筆頭に明るい雰囲気を損なわずに推し進めようとする筆者の気概が感じられるのもうれしい所です。




ただ、やはり全体的な説明不足感は表現の方法だけで埋めるには広大であり、「あの愛すべき日常へ戻りたい」という家族の願望が養われるまでの過程が描ききれていないこと。

「千子」を含めた中途からの参入者たちの登場、またその行動が序盤から切り離されているため非常に唐突感があること。

などがネックとなっていて、「家族」というテーマを扱っていながら、そこに起因する家庭の温かさから生み出される結束というものへの説得力があまり見られなかったことが残念でした。



序盤における家族が集合するシーンでもどちらかといえば子供達の奇抜さ、異様さ、現実感の無さ、という要素にばかり比重を置いてしまっていて、ただ何事もなく一日が過ぎていく、というような味わい深い日常の一コマが用意されていないかったのも口惜しいところです。


(とはいえ上記の指摘に関しては、一巻の波乱から、二巻になってどう家族の心境が変わったのか、ということを筆者が描きたがっている可能性もあるので一概に悪いとは申せませんので、その点は留意ください。)



また優香のいじめに対する物語に結末にしても解決に用いたのは圧倒的なまでの力だけ、いうこともあって、結局のところは見た目重視、爽快感重視という印象が強く。

結末とはいっても、当事者である複数人の心情が晴れやかになっただけで、根本的な解決に至ってはいないことが不満といえば不満ですね。


むかついたからぶっ飛ばす


少年誌やアニメに見られる常套句ではありますが、あくまでその論法は「力があって初めて取れる手段」であって万人への教訓性とは一線を画すことは言うまでもなく、それを「家族」をテーマとした小説でやられてしまうのはなんとも消化不良を覚えてしまう、というのが本音といったところでしょうか。


とはいえ、視覚的にど派手で、爽快感のある作風を目指しているが故の処置であることを考えれば、この不満は一概に作品への認識の違いから生まれるものなのかもしれませんね。



気になった方は、あくまで爽快感重視の作風ということを念頭においた上で購入していただければ幸いです。



不満点もそれなりにありますが、オススメの一冊です。













読了お疲れ様でした。



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○2011/07/08○
日日日先生の違う作品読んでこのシリーズ読んでないけど、あっれ~唐突過ぎない?って展開が印象深い

暑い、暑いとゼンラーマンで寝たら夏風邪ひいてマスクが更に暑いという事態に……
[ 編集 ]
○2011/07/10○
返信送れて申し訳ない!

> 日日日先生の違う作品読んでこのシリーズ読んでないけど、あっれ~唐突過ぎない?って展開が印象深い

日3先生、中古の本屋を覗いてみるとかなりの数の作品を出していることに今更気がつきました。相当に有名&速筆な方なんでしょうか。今回の狂乱家族日記が最初の作品ということから見れば、ギャグゼンスよりかは、リアル目線での人情話が上手い印象。

良くも悪くも、出だしのアイディアに命をかけている印象もあったので、唐突感や没入感が薄いっていう話が挙がってしまうのも無理はないのかもしれませんなぁ。


> 暑い、暑いとゼンラーマンで寝たら夏風邪ひいてマスクが更に暑いという事態に……

助けて!ゼンラマン!(三分の間に家に帰らないと警察へ連行されます)


どれほど暑くても、さすがにゼンラーマンはきついと思いますよ。なんていうか、こう、汗で布団が湿気てきません?(嫌な想像を掻き立てる)

どこかで聞いた話だと、むしろ一枚でも着衣をしているほうが体感温度は低くなるということですから。
どれほど暑くても、どれほど汗が気持ち悪くても、パンツマンまでで我慢しておくといいよ!

夏風邪はひき難く、治り難いのが常でありますから、是非ともばっちり栄養を取った上で、節電なんぞ糞食らえ、エアコンの効いた部屋で寝ているのが良いと思います。

消費電力が心配? 安心めされい! 私が空調無しで寝ればよい話。
[ 編集 ]
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