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生むは雑感、生きるは過去、ちょっと遅れた感想中心ブログ。

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キーリ2【砂の上の白い航跡】、雑感







ここは命を終えたものが流れ着く場所。

あんたたちが来るのはまだはやいわね






電撃文庫さん刊行、壁井ユカコ著『キーリ2【砂の上の白い航跡】』についての雑感を今回は綴っていきます。

Espliaのあらすじ

教会兵からの追っ手を振り切った不死人「ハーヴェイ」、「キーリ」、ラジオに宿る怨霊の「兵長」ら一行は、流動する砂を渡る“船”に乗るため、とある街に旅費を求めて滞在することになったのだが・・・・・・。


読み終わった感想は「良くも悪くも前作の雰囲気そのままで、キーリという少女にどういった感情を抱くかによって印象が変わる」といったところでしょうか。



第一巻同様、今回も「ハーヴェイ」「キーリ」ら主人公各の行脚の最中、様々沸き起こる奇怪な(霊的な)事象に巻き込まれ、翻弄されていく様がメインとなります。


基盤となるストーリーこそ地続きですが、一話一話において明確な区分が用意されておりますので、一貫して読まないと内容が頭に入ってこないということがなく、読んでは小休憩という流れを繰り返しても問題が無い、「気軽さは嬉しいところですね。



内容に関しては、筆者曰く「まわりくどい性格の少女」と「面倒くさい性格の男」の会話や行動、心情描写を中心としたものですので、明瞭とは一線を画す、曇天の下にいるような暗さ、不透明さは前作同様顕在だと言えるでしょう。


それはもちろん、読むだけで気持ちが晴れ晴れするようなものでもなく、数多の敵を相手に大立ち回りを演じるような動的な意味での派手さも控えめなので、これらの点に期待するのはやめておくほうが無難かと思われます。


不器用ながらもお互いへの理解を、事件を通してゆっくりと深めていく二人の「いじましさ」に根気よく付き合うことができる人で、かつ静かな物語の余韻を味わうことを好む人ならば本作の魅力をじっくりと味わうことが出来るのではないでしょうか。




その一方で、今作の不満点、というよりは不安点を挙げるとするならば。

上記に由来し、主人公格二人の生い立ち、心情、過去がかなりの頻度で如実に描写がなされるため、読者にとっては共感性を得やすい土台がきっちり出来上がっているにも関わらず、内心と言動がかみ合わない場面が多いことで、逆に辟易してしまうことが多々あること。


自覚がないとはいえ、動けば必ずトラブルを持ち込んでしまうキーリの体質(というよりは筆者の描き方)。また彼女自身の迂闊さと年相応の我侭さを総じ、一度でもその行動が「鼻について」しまうと、成長過程を描いていく物語のほとんどの見方が変わってしまいかねないこと。


上記に伴って、成長過程を楽しめないことが、イーコル起伏の少ない物語そのものへの余韻を生まなくなってしまい、ひいては作品の評価が下がってしまうこと。


などが挙げられ、一見して良質な作品ながらも、数多の不発弾を抱えているような印象を抱いてしまうのが現状、といったところでしょうか。



最後に、個人的な見所としては。
今回も盛大に不死人という特性をもって大活躍する「ハーヴェイ」の苦労物語は一見の価値があります。


焼き殺されかけ、頬をガラスでざっくり切ったと思えば、鉄パイプで頭をブン殴られ、階段から突き落とされる、ストーブの火傷で手の皮膚が剥がれ、狩猟用の銛で串刺された挙句、そのまま砂中を引き回される。


と、最早筆者に恨まれているとしか思えない、未曾有の扱いの酷さに思わず涙が零れそうになりました。


個人的に、この偉業を成し遂げただけでも一読の価値がありますが、この惨劇を引き連れてくる「キーリ」の疫病神ぶりにも、今後着目したいところですね。



出来るならば、次の巻では流血沙汰が少ないことを祈っております。



気になった方は、是非、前作も併せて購入を検討してみては如何でしょうか。










読了お疲れ様でした。




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○2011/06/30○
一巻読んで自分の求めているモノとは違うかな?と感じたので二巻以降は読んでおりません。しかし相変わらずズタボロにされるのね。

前回のコメの話だが百合キャラが主人公に罵詈雑言を吐かせるのが作者にとっては楽でも読者にとっては苦痛になるんでないの?少なくとも私は苦痛。

まあ、そういうのが問題ないって人もいるからやめろ!とは言わない。ただ、その作品から離れていくだけ。
[ 編集 ]
○2011/06/30○
> 一巻読んで自分の求めているモノとは違うかな?と感じたので二巻以降は読んでおりません。しかし相変わらずズタボロにされるのね。

ズッタズタのボッロボロ。
まさかして筆者に恨まれているということはないでしょうが、そのあまりの「愛されぶり」には恐々としてしてしまいますねぇ。

一巻の方向性、というよりはタイトルそのままに、この作品はキーリの行動、言動を中心としたもんですから、彼女に対して一度でも納得いかないものを感じてしまうと、そのままのめり込めなくなってしまう可能性は大きいのでは、と。

ちまたでは名作扱いですが、いろいろな理由を以って、読むのを止めてしまうひとはかなりの数、いるんじゃないかなぁと。


> 前回のコメの話だが百合キャラが主人公に罵詈雑言を吐かせるのが作者にとっては楽でも読者にとっては苦痛になるんでないの?少なくとも私は苦痛。

『とある魔術の~』の白井黒子、先日記事で書いた『僕は彼女の~』のヴィクセン、少し違う気もしますが『灼眼~』のヴィルヘルミナ、あたりが該当するキャラクター像でしょうか。


心地よいか、不快か、の二択で判断するならば、私も「不快」な印象を持つ人間ですね。


やっぱりヒロインでもないのに、特段(描かれている)理由がないにも関わらずしょっぱなからヒロインへの愛情の裏返しが、ダイレクトにこちらを攻撃してきますから。

「納得がいかない」「(罵倒される)必要性がない」という感情から沸き立つ「理不尽さ」が、不愉快さに繋がっていくことは非常に理にかなっていますしね。


ただ、一応彼女等の内情を慮れば、ヒロインとの恋愛という意味では「男」である主人公に適わないということが=苛立ちとして現れていること。

「苛立つ」ということは、それだけ真剣に恋愛をしていて、ひいてはその真面目さ、一途さというものを表現しているようにも読み取れるわけですから、それを全部否定して「不快」と片付けてしまうのもそれはそれでカワイソウだな、と思ってしまうこともしばしば。

これぞ悲しき読み手の性。二次元傾注とはこれまた。
あまりにも作品にのめり込みすぎている感が拭えませんが(失笑)



> まあ、そういうのが問題ないって人もいるからやめろ!とは言わない。ただ、その作品から離れていくだけ。


基本的にはその姿勢が大切ですよね。
一巻を買ってみて、二巻まで読んでみて、それでもやっぱり受け入れられない場合は退出するほかありませんし。無理をして読み進めても、それは読み手にしても、書き手にしても、趣旨の違いから遺恨を残すこともありません。

問題は、せっかく買ったエロゲーが、これ以上ないくらいに不快なキャラクターによって、一気にモチベーションを失わせてくる場合があることでしょうかね。

中古とはいえ5000円近く払った作品で、上のようなことが起きてしまうと目も当てられません。(oh no!)
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