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銀槌のアレキサンドラ、雑感

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電撃文庫さん刊行、上野遊著『銀槌のアレキサンドラ』についての雑感を今回は書いていきます。

今回は印象に残ったセリフは割愛します。(無理やりひねり出してもしようがないので)

Espliaのあらすじ

主人公「高坂光輔」(こうさかこうすけ)は、アルバイト帰りの夜に、公園で黒い狐に襲われた所を、銀色のハンマーを振るう少女――「アレキサンドラ」に助けられる。
食いちぎられた右足を治療するため、数日間を共に過ごすことになった二人だったが・・・。


全体的な印象は王道のファンタジーものでしょうか。
話の顛末も理論も、バケモノ相手に奮闘するバトル要素もどこか見たことのある展開が続きます。読みにくい文章ではないので、そこまで嫌悪感を以って読み進めた感覚こそありませんでしたが、初見で読み進めていくワクワク感は全く無かったといっても過言ではないでしょう


PCゲームの王道展開を指して「安定」と評することはありますが、絵の要素がほとんど無い文章のみの「ノベル」としてみた場合、話の展開が読めてしまうということはそのまま面白みのなさに変わってしまうことは明白で、今作はその意味で言うならば非常に退屈な作品であった、という感想に終始してしまうでしょう。


ただキャラクターそのものや、世界観自体は捨てたモノではなく、むしろありきたりな展開で見せてしまうにはもったいないだけのポテンシャルを有しているように私には見受けられました。

例えば、魔物化してしまった光輔を最後までサンドラの「枷」として使うのではなく、強力な味方として活用してくれれば、読み手との共感性によって話に良い起伏をもたらしたように思います。
光輔の内情を知っている分、やはり邪魔な存在よりは頼れる存在として変えていってもらったほうが後半をより「熱く」できたのではないでしょうか。


また、サンドラの過去からハンマー(銀槌)の所有者がわかるのはともかく、既に死んでいて、それが師匠で~云々のくだりは、くどく語りすぎている印象を受けました。
それを「語る側」の心境を鑑みると、「死にました」と淡々と発言するのは物語の内容にあまり則しておらず微妙に違和感を覚えます。
内容そのものについても、ただ死んで称号を継承した、だけではあまりにも話を展開させ辛いのではないかとも思いますし。

他にも、黒い狐の魔獣が初期状態で9体に分離しているメリットが何一つなかったり、魔石と魂の融合、という大きな問題の解決ポイントや原理が一巻のみではまったく見られないなど、全体的な「消化不良」を拭えません。



しかし先述したように、世界観そのものは面白いもので、本編でサンドラの語る「イクラ丼」理論は読んでいて普通に面白かったですし、光輔と友人の掛け合いが本物の高校生のような雰囲気を持っていたり、サンドラという人物を既存のテンプレキャラ(ツンデレやSなど)で現せるような安いものではなく、一個人の女性として上手く内面を表現できている点など、評価すべきポイントはそれなりに見受けられるのも事実と言えるでしょう。



【総評】


典型的なファンタジーもので、物語の展開や、設定、言動や行動に若干の消化不良と温さを覚えます

銀槌、というタイトルから連想される、打って、殴って、大爆発。というような過激な戦闘シーンなく、バトルものとしては若干温度の低さが目に付きます。全体的にこじんまりとした印象を拭えません。


何より残念なのは、そういった低い温度での戦闘シーンが多い割りに、どうしてそうなるのか、どうして魔法が使えるのか、というような理論や原理への言及(厳密なものではなく超理論的なものも指す)も全く無いという所でしょうか。

魔法円や魔石に関しても、今ひとつ読み手に納得させるだけの力が無いように思いましたし、少なくともバトルものとして今作に期待するのは万が一にもオススメしません

正直な所、世界観やキャラクターなど良かった分、読み手を熱くさせる展開や意外な事実、真相などが全く見られない平坦さや、起承転結の練りの甘さが残念でなりませんでした。


王道を行くなら、盛り上がり「までも」王道にして欲しかった所です。


ただライトノベルという「風味」を味わうには、今作は最適だとは思います。



読了お疲れ様でした。
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○2010/12/19○
二巻まで出て打ち切り、消化不良ハンパネェ
まあ、ラノベでは良くある事だけど……ギギギ
[ 編集 ]
○2010/12/22○
返信遅れ申し訳ない

二巻で打ち切りってことはやっぱり出版側も「パッとしない」って思ったんだろうなぁ
上野遊の初作、『彼女は帰星子女』も気になるけど、どうしようかな・・・
[ 編集 ]
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