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おたくの娘さん、雑感

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じゃあ、じいちゃん、ばあちゃんは俺が叶えてやる

俺の娘の叶です。


今回は非常にオススメの一品
すたひろ著『おたくの娘さん』についての雑感を綴っていきます。


espliaのあらすじ

9歳の少女、幸村叶(ゆきむらかなう)は一人親である母の借金により、事実上の父親である「はず」の守崎耕太(もりさきこうた)に保護してもらうため、彼の住む「彼岸荘」というアパートを訪れる。
女で一つに育てられた叶は写真でしか知らない父親に淡い期待を寄せながら、ついに邂逅を果たすのだが・・・。

なんと父親、守崎耕太は純然たる「オタク」だったのだ。


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漫画の内容は、ほのぼのと出来るストーリーに加え「親子のあり方」という軸を据えての父子の交流を描いたものが根底にあります。

部分部分、同じアパートの住人である遥(はるか)や、耕太がアシスタントを勤めている漫画家の先生、「マダム」こと管理人の話や、短編ものなどが入る緩いものが入る場面もあり、一貫した視点、時間軸できっちり進行しないことがかなりありますが、作風そのものが緩いギャグ漫画テイストなので気になることはありませんでした


ただ、一概に「ゆるいギャグテイスト」とは言っても、そこは家族というキーワードの主軸がある本編ですので、「他人から親子になるためには」という非常に重いテーマが描かれることがあります。(特に序盤である1,2,3巻、番外編では7,8巻も)

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人間関係に対する明白な正解、正しい理念などがもちろん存在するわけもなく、即席で出来上がっていく「脆い親子」の先行きを思えば、気が重く感じられる場面も少なくなくありません。
特に父親の耕太は、実の娘が存在することすら知らなかった人物で、当然娘を持つ親の気持ちがなんたるかを解かっていません。

それ故に、2巻では風邪を引いた叶を放ってエロゲーを買いに行く、という愚行を犯したり、「俺は悪くない」と周りに理解を求めようとしたり、叶が慕ってくれないと解かると逃げ出そうとしたり、とかく父親として失格と思われる行動を繰り返します

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正直、読んでいて耕太に憤りを感じない人はほとんどいないと言っても良いと思います。


しかし、誰しも最初から完璧には行かないのが世の常です。

まぁ、これが漫画においても適用されるかどうかは意見が分かれるところですが、上記に挙げた「父親」である以前の耕太の人間臭さ、親子になるということの辛さというものを、それなり長い目で見ることができる人ならば、この『おたくの娘さん』という作品を十二分に楽しむことが出来るのではないでしょうか


そういう観点からこの作品を見ると、上記に記した内容の概説の「親子のあり方」という点は父親である耕太の成長物語としての側面が強いとも言えるかもしれません。

散々みっともない姿を読者の前に曝し続け、しかし時節を経るにして、父親として、人間として成長した彼が「俺の娘の叶です」と堂々と宣言した8巻のシーンでは、不覚にも涙目になってしまいました

(画像を入れたかったのですが、やっぱり生で見たほうが感動できますので割愛します)

今まで見たことがないくらい明るい笑み零す叶に万感の思いがこみ上げてきますね。

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今年も様々な漫画や小説を読んできましたが、感動といえば本作はトップ3には入るでしょう。
本当に良い経験をさせて貰いました。



ちなみに悪い点、というよりは「少し気になった点」は、本編が父親の成長物語と上で語ったように、娘である叶はあまり成長という成長を見ることが出来ません。(無い、というわけではありませんのであしからず)
祭りを「初デート」と称したり、写真の父親を自分好みに妄想したり、九歳という甘えたい盛の感受性を叶は確かにもってはいるのですが、いかんせん大人すぎる印象が拭えません。

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風邪を引いても「辛い」の一言も無く、大人でさえ目を見張るほど本質をついた質問をしたり、「自分と同じ年くらい幼女をどうこうするエロ本」を見つけても普通に許したり、耕太が落ち込んでいるときに聖母の如き包容力で癒したり、人間臭さが際立つ他の面々と比べて、どうにも出来すぎた感が否めないのが現状です。

せめて父親と同じ程度、娘としての課題があってもいいような気はしました。


ただ本編を読んでいると、年相応の9歳の女の子がこの『オタクの娘さん』という物語を練り上げられる訳かどうか、と尋ねられると非常に微妙な所です。
なので「悪い点」ではなく「気になった点」として挙げてはみましたが、正直な所見当違いの感が拭えません。

本編の面白さとは全く関係のない私の個人的な見解ですので、参考にはされないほうが良いでしょう。(なら書くな、という言ももっともですが)


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↑こういった些細な成長がぐっときますね。



【総評】

親子をテーマにした漫画は数あれど、この作品は群を抜いて傑作だと思います。


若干クセのある画風ながらも、ころころと変わる耕太や叶の表情は一見の価値があると言えるでしょう。
登場するサブキャラクターの面々も基本的に皆根っからの善人で、人格者でもあるので、見ていて凄まじい安心感があります。

最初こそ駄目な面の目立つ父子が、いろいろな出来事の据えに本当の「家族」になっていくまでを感動的に読み込ませる筆者の技量が垣間見えるこの作品、是非とも一度、読んでみては如何でしょうか。


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読了お疲れ様でした。



追記

期限を越えて、更新が15日(前記事から三日)になってしまいました。申し訳ございません。
自分で決めたことも守れないとは、本当に不甲斐ない。



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○2010/12/15○
デコにajitukenoriが!

フェイト的な大作となると深夜販売になるよね?って何年前だよフェイト、型月は新作出さないし
[ 編集 ]
○2010/12/15○
海苔ネタで叶ちゃん苛める奴は冷たくあしらわれるといいよw

型月はFateの派生ゲームや映画化で儲けてるし、空の境界も大盛況だったし、もはや新作は趣味の気軽さで作っても問題ないってことかな

まぁ、このパソコンじゃ新作出てもやれないんだけどさぁ・・・
[ 編集 ]
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